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支店長の不正融資を見つけてしまいました。

銀行の支店長が不正融資を行なっていた。全額回収出来たが、支店長の罪は?また、支店長の行為を本社報告せず黙認した、融資課長に罪はないか?

 

結論:銀行支店長は「背任罪」または会社法上の「特別背任罪」に問われる可能性が高く、融資課長も黙認・不報告の行為によって共犯や従犯として刑事責任を負う可能性があります。

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🔎 支店長の罪について

- 背任罪(刑法247条)  

  他人のために事務を処理する者が、自己または第三者の利益を図る目的で任務に背き、本人(銀行)に財産上の損害を与えた場合に成立します。  

  - 不正融資は銀行の規定や法令に違反する「任務違背行為」にあたります。  

  - 全額回収できた場合でも、融資時点で「返済不能の可能性が高い」「担保不足」などがあれば、経済的損害の危険を発生させた時点で背任罪が成立する可能性があります。  

 

- 特別背任罪会社法960条)  

  取締役や支店長など会社の重要な地位にある者が、会社に損害を与える目的で任務違背行為をした場合に成立します。  

  - 実際の判例でも、銀行支店長が不正融資を行った事例で懲役刑が科されたケースがあります。  

 

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👔 融資課長の罪について

- 黙認・不報告の責任  

  融資課長が不正を認識しながら本社に報告せず黙認した場合、以下の責任が問われ得ます:  

  - 背任罪の共犯(共同正犯・幇助犯)  

    不正融資を知りながら黙認することは、支店長の背任行為を助ける「幇助」にあたり得ます。  

  - 会社法上の特別背任罪の共犯  

    会社の利益を害する行為を知りながら止めず、報告義務を怠った場合、共犯として処罰対象になる可能性があります。  

 

- 実例として、銀行の支店長と課長代理が不正融資を行い、支店長は実刑、課長代理は執行猶予付き有罪判決を受けたケースがあります。これは「黙認・関与」も刑事責任を問われ得ることを示しています。  

 

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⚖️ まとめ

- 支店長 → 背任罪または特別背任罪が成立する可能性が高い。  

- 融資課長 → 黙認・不報告は共犯や幇助として刑事責任を問われる可能性がある。  

- 全額回収できたか否かは重要ではなく、融資時点での「任務違背」と「損害発生の危険性」が判断基準となります。  

 

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融資課長は、支店長の不正を見抜いて回収に奔走した。但し自己および課員の人事を引き換えに刑事告発せず社内連絡しなかった。

 

ここでの論点は「融資課長が不正を認識し、回収に奔走したが、刑事告発や社内報告をしなかった」という点です。  

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⚖️ 法的評価のポイント

1. 融資課長の行為のプラス面
- 回収に奔走したこと  
  実際に損害を最小化・回避した行為は、銀行に対する忠実義務の履行と評価され得ます。  
  → 背任罪の「損害発生」要件を弱める事情となり、刑事責任を軽減する可能性があります。  

2. マイナス面(不報告・黙認)
- 刑事告発や社内報告をしなかったこと  
  - 銀行員には内部規程やコンプライアンス上の「報告義務」があります。  
  - 不正を知りながら報告しないことは「任務違背」と評価される可能性があります。  
  - 特に「人事を引き換えに黙認した」という点は、自己または第三者の利益を図る目的と解され、背任罪の構成要件に近づきます。  

3. 実際の罪の可能性
- 背任罪の共犯・幇助犯  
  不正融資を止めず、報告しないことで支店長の背任を助けたと評価される可能性。  
- 特別背任罪の共犯  
  会社法上の役職者として、会社に損害を与える行為を黙認した場合に成立し得ます。  
- 内部規律上の懲戒処分  
  刑事責任が軽くても、銀行内部では「重大なコンプライアンス違反」として懲戒解雇や降格の対象となる可能性が高いです。  

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📌 まとめ
- 融資課長は「回収に奔走した」点で銀行の利益を守ったが、  
- 「人事を引き換えに告発・報告をしなかった」点で、背任罪の幇助や内部規律違反に問われる可能性がある。  
- 実務的には、刑事処分よりも 懲戒処分(降格・解雇) が中心になるケースが多い。  

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