ESSID(ネットワーク名)とMACアドレスは、どちらもそれ単独では一般的に個人情報とはみなされません。しかし、他の情報と組み合わせることで個人を特定できる可能性があるため、注意が必要です。
ESSID(ネットワーク名)について:
- ESSIDは、無線LANのアクセスポイント(ルーター)が公開するネットワークの識別名です。
- ESSID自体は公開情報であり、周囲のWi-Fi対応機器から見ることができます。
- 通常、ESSIDから個人の特定は困難です。しかし、自宅のネットワーク名に個人の名前などを使用している場合は、特定につながる可能性があります。
MACアドレス(Media Access Control address)について:
- MACアドレスは、ネットワーク機器(パソコン、スマートフォン、ルーターなど)に固有の物理アドレスです。
- MACアドレスは、同一ネットワーク内での機器の識別に使用されます。
- MACアドレス単独では個人情報とは言えませんが、以下のような点で注意が必要です。
- 追跡の可能性: ネットワーク事業者は、MACアドレスを基にデバイスのネットワーク利用状況や位置情報を追跡できる可能性があります。
- 他の情報との紐付け: MACアドレスが他の個人情報(IPアドレス、位置情報、利用履歴など)と紐付けられることで、個人の特定につながる可能性があります。
- プライバシー保護機能: 近年のOSやデバイスには、MACアドレスをランダム化する機能が搭載されており、追跡のリスクを低減することができます。
日本の個人情報保護法における考え方:
日本の個人情報保護法では、「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)を指します。
ESSIDとMACアドレス単独では特定の個人を識別できる情報とは言えませんが、利用状況や他の情報との組み合わせによっては個人情報に該当する可能性があります。
したがって、ESSIDとMACアドレスの取り扱いには注意し、不用意に公開したり、他の個人情報と関連付けたりしないようにすることが望ましいと言えます。